スウェーデン式サウンディング試験とは
荷重による貫入と回転による貫入を併用した原位置試験であり、土の静的貫入抵抗を測定し、その硬軟または締まり具合を判定すると共に土層構成を把握するものです。
スウェーデン式サウンディング試験の目的
スウェーデン式サウンディング試験は、 深さ10m程度以浅の地盤の土層構成を把握するために実施されます。
具体的には、戸建て住宅などの小規模構造物の支持力特性を把握するために実施される他、ボーリング調査の結果を補完するために実施されます。
小規模構造物とは
①地上3階以下
②建物高さ13m以下
③軒高9m以下
④延べ面積500m2以下
を満足する構造物のことを指します
日本建築学会「小規模建築物基礎設計指針」2008
特徴
試験は省スペースで行える
必要とする装置が少ないため、占有範囲は狭くなります。
具体的には、約1.5m四方のスペースがあれば試験が可能です。
作業性が優れている
操作が容易で作業性に優れています。
(計画建築物の四隅と中央の計5箇所を調査します。)
迅速かつ低コスト
測定時間は短時間のため、迅速かつ低コストです。
地盤の種類によっては適用不能
密な砂質地盤(N値≧30程度), 礫層, 玉石層, 固結地盤 には適用できません。
一般的には土質試料を採取できない
一般的にはサンプリングを行わないため、試験データの土質と実際の土質とが必ずしも一致しているわけではありません。
水位が測定可能(簡易)
水位は試験終了後のロッド引抜き時に確認されるロッド付着水により判定します。
試験孔が崩れてしまうなどの理由で、水位を測定できない場合もあります。
試験方法
スクリューポイントをおもり荷重により地中に静的に貫入させ、その荷重(Wsw)と貫入量を測定します。
おもりは50N, 150N, 250N, 500N, 750N, 1kNの順に段階的に増加させ、1kNの静荷重で貫入しない場合はハンドルを一方向に半回転ずつ回転させて、25cm貫入させるのに要する半回転数を連続的に測定し、Nsw(貫入量1mあたりの半回転数換算値)を求めます。
まとめ
以上のように、スウェーデン式サウンディング試験は試験可能な深度や土質が限られているなど、制約の多い試験方法ではありますが、作業性が非常に優れるため費用も安く、調査箇所数も多く設定できるため、建物の形状に応じた詳細な地盤強度分布を得ることができるなど、メリットも多い試験方法です。
計画建物の規模や調査地の周辺状況に応じて費用対効果の高い調査方法を選択することが大切です。
愛媛県内での調査であれば、調査地周辺のデータをもとに調査方法も含めてご提案いたしますので、お気軽にご相談下さい。
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